【テクフィン物語 】〜音は見るもの!楽しむもの♫ 〜 第4話

    第4話 〜音は見るもの!楽しむもの♫ 〜

    前回の話はこちらから → 第3話

    音は 耳で聞くもの、皆さんはそう思っていませんか?

    ギターのてっちゃんは相棒しんちゃんが奏でる音から、そのときのコンディションや体調を、なんとなく予測することができます💡

    気がのらないときは思うように手も動かないし、出したい音も出ないもの、

    疲れや悩み事があるときは、音は出せてもまっすぐに響いていかないし 探りながら奏でているような感じになってしまう。

    視覚障害者にとって聴覚は視覚を補うもの、てっちゃんは音を通してその日のしんちゃんのコンディションを予測し、そのときにあう強さとテンポで演奏していたのです🎶

    ある日、しんちゃんは思った。

    「果たしてこれは、俺が目指していた音楽なのだろうか?」

    「もっともっと、相棒の日常に寄り添った音楽はできないのか?」と。

    考えた末に思いついたのは、自らも目隠しをして視覚を遮り、その耳と手だけで音を奏でてみようということでした。

    しかし、視覚をシャットダウンしての演奏は、けして容易なことではありませんでしたが、

    日に日にしんちゃんの感覚は研ぎ澄まされ、迷いが感じられた音も力強く、自信に満ちたものへと変わっていったのです。

    相棒との心の距離が、日に日に縮まってくるのを感じ、

    「もっと俺も音の響きを楽しみたい、こんなホットなパートナーは、どこを探してもいないぞ!」と、

    嬉しさを隠せない、てっちゃんなのでした😆

    テクフィンの演奏スタイルは、このように確立されていったのでした。

    次回へ続く。→ 第5

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